もう会社には行かない

会社勤めはマインドコントロール

初めましてpassionseekerです。私は30年間の会社勤めの中でずっと騙されてきました。人聞き悪いですよね?(笑) 何を以て騙されていた!などというのか?それは実はとても単純なことです。会社は組織だということです。当たり前ですが、管理する側の目線でつくられたものです。労働者の意欲やクリエイティブさはもちろん重要ですが、それ以上に「組織は本当に意味あるものを潰す」のです。-どう思いますか?会社勤めが長い人ほど「う~む」と考えてしまうのではないでしょうか?

注目するのは「室井さん」です。青島刑事ら湾岸署の現場を支える捜査官たちが唯一信頼を置く警視正です。彼は、警察官たちを管理する立場ですから、当然厳格な官僚主義に基づいて現場の警察官を動かす立場です。会社で言えば部長・専務クラスでしょうか。そこに現場の警察官と思いを通わす余地は本来ありません。しかし、室井さんは青島と誓いを立てる。トップダウンの官僚主義から警察組織が脱却し、現場の生きた声が反映された、血の通った警察行政を作る。「室井さん、あんたが警視総監になって警察を変えるんだ!」室井さんは厳格な階級構造に時に打ちのめされながらも、現場の警察官の想いに応えるべく奮闘する…、そんなストーリーでした。まさに理想の上司です。

「踊る大捜査線」という作品がありましたね。この物語は多くの労働者に会社での自分を重ねさせてくれました。組織の中で大切なものを潰されないように一個人が奮闘し、それが周囲の労働者にも共感が広がっていく。そして、上位にいる管理職がその想いに誠実に応えようとする、まさに労働者にとって理想の環境です。私自身大好きな作品たちです。労働者が潜在的に欲しがっているものに焦点を当てたからこそあれほどヒットしたのです。

さて、実際はどうでしょう。管理職や経営者にとって欲しいのは会社の利益になる働きをする社員であるのはもちろんです。しかし、それ以上に組織として潜在的に求めているものがあります。それは「会社の秩序を脅かさない社員」です。仕事ができるのはいい、でも独自のやり方を通すのはダメなのです。たとえそれが、従来よりずっと効率的で、生産的だとしてもです。何より悲しいのは多くの労働者がそういう不条理を「組織論」という言葉で何の疑問も抱かず受け入れていることです。労働基準法に違反したサービス残業も、「会社に貢献している」誇らしい感じになってしまってます。都合よく使われていても何の疑問も持っていない、完全にマインドコントロール」された自分に気づかないのです。私は30歳のころにこれに気づきました。本当にクリエイティブな仕事のできる人はなぜか課の中で浮いていき「変わった人」扱いになっていくことに気づきました。逆に、ダベってばかりで上司とうまくやってるだけの仕事イマイチの人間がスムーズに出世していくわけです。あ~、この会社はダメだと思いました。その後はクリエイティブな仕事を心掛け、できるだけ妙な連帯感だけあって仕事しない連中とは距離を置きました。飲み会はにこやかにNGです。もちろん大した出世はしませんでしたが、その割に難しい仕事は押し付けられました(笑)。

今30年の会社勤めを終えて思うのは、気づいてない20歳代の頃のほうが楽だったなぁということです。気づかないふりして自分を納得させてたらもっと楽だったなぁと。でも、もしそこで騙されたままいいように使われて、時に責任を押し付けられ、ストレスを抱え続けていたとしたら・・・、きっと心も体も無事ではいられなかったでしょうね。

そんな気持ちを抱えていた私がメンターである松田悠玄様と出会ったのは、必然だったのかもしれません。メンターのすごさは簡単には語れませんのでまたの機会にします。